ナッツ&エール

社会人からのジャニオタのロバの穴。

三宅健という奇跡からにジャニーズ音楽の楽しみ方の一つを提示したい

わたしは小学生の頃から主に日本のバンド音楽を聴いて育ちました。

かっこいいの最上級に位置するのはヒロトマーシー

価値観の構築はスピッツで、いい男はウルフルズ、オシャレはフリッパーズギター

(まぁ主にポピュラー路線なんですが…)

 

そんなわたしは高校生、大学生の途中くらいまでアイドル音楽なんてわたしの人生に必要ないと考えていました。

小学生の頃はSPEEDがすごくて、モー娘。KinKi Kidsが人気の頃です。

まぁ、ドラマ見てたんでKinKi Kidsはわりとわかるんですが、

あの人気だったイメージのわりに、同級生とカラオケに行ったらみんな歌うわりに、

SPEEDがけっこうサビしかわからなくて自分でも驚きます。

 それくらいアイドル音楽に興味が無かったし、 世間と迎合する事も嫌っていました。

 

しか大学でデザインについて考えたとき、大衆性を持つことのすごさを思うようになり、 
また、友人とカラオケで全然曲があわなくて盛り上がれないのもつまらないので友人に合わせてジャニーズをかじり、

アイドルはアイドルの音楽として成立しているいいモノだな、と思えるように20歳頃でなりました。

 

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さて、アイドルの、ジャニーズの音楽の何が良いか?何が楽しいのか?

わたしの気づいた楽しみ方の一つを提示したいと思います。

ぜひできる事なら、ジャニーズ音楽など自分の人生には必要ないと思っている音楽フリークの方もあなどらず聴いてみてほしい。

 

まずご安心いただきたいのは、しっかりとお金をかけて制作されていること。

歌が上手い、下手にかかわらず、グループがアイドルとして人気があればオリコン上位にランクインするセールスがあり、それはジャニーズ事務所からデビューしていればそれなりに約束された結果です。

そのおかげがあるでしょう、名のある作家に楽曲提供を頼んだり、贅沢に厚く楽器収録されています。

 

ちょっと前に、後輩から「アイドルを聴いているなら…」と、ゲーム?のアイドルCDをお勧めされ、貸してもらいました。

確かに、曲調や歌詞世界は似た様なもんでしたが、圧倒的に音が薄ーい!

そりゃ声優の方が歌っているので、発声は良いんですが、もーとにかく音が薄い!!

若い子ちゃん達よ、これもいいけど、ちゃんとお金かけたサウンドも聴いて育ってくれよ…

これまでも、基本的にサウンドにこだわるであろうバンドマン達の音楽を聴いて過ごしていたので、こういう、音が薄いって事があるなんて思っていませんでした。

 

最近はデジタルの進化発展で様々音楽収録が出来るようになっていますが、

ジャニーズはちゃんと楽器収録しています(たぶん)。

わたしはただただリスナーで、音がすごい!とか、演奏が上手!とかそんなにわからないんですけど、まぁ、なかなかの演奏者を揃えてたりするそうなので、そういった面で音楽フリークにがっかりされてしまう要素は無いはずです。

 

上手くても下手でも歌い続ける、リリースし続ける、そこから生まれる奇跡。

一体何がデビューの基準かわかりませんが、ジャニーズのグループを観察すると、

だいたいデビュー時歌が上手い子が1グループ1人くらいで、次点で歌える子が1人か2人、あとはあんまり、もしくは結構へたくそ、そんな感じです。

デビュー間もなくは、歌える子がほとんど歌って、あとはユニゾンでバランスを取るような形で、だんだんメンバーの成長に従い、歌える子が増え、それぞれのソロパートが出来るようになって行きます。

 

通常、歌がうまくて、歌声が魅力的な人が歌手としてデビューし、支持を受けます。

歌声で人に訴えかけるのです、そりゃそうなります。

しかし、歌が上手いってなんでしょう?

桑田圭祐は誰もが認める日本の歌手ですね。桑田さんの歌はいい歌です、魅力的です。

しかし、歌がうまいとか上手くないの次元の話でなく、もうあれは桑田節です、唯一無二桑田さんしか歌えない魅力があるから誰もが認める存在なのではありませんか?

 

それを思ってV6をお聴きください、三宅健の存在にお気づきください。

V6/Oh! My! Goodness!<通常盤> - TOWER RECORDS ONLINE

 

昨年デビュー20周年を迎えたV6の曲は、現在ジャニーズで屈指の完成度を誇っています、

つーか歌って踊る複数名グループの中では一番です(わたしジャッジ)。

 

まずなんといっても、坂本さんの歌唱の文句無さに加えてイノッチ、この二枚看板です。

坂本さんは出し入れ自由なドヤ感や器用な歌いこなし、イノッチは表情の見える歌声で、 

どこもメンバーそれぞれの人気ができて、10周年頃には全メンバーのソロがあるもんなんですが、

V6はもう、聴かせるバラード曲がほぼ二人だけっていう潔い構成をとる事もあります。

…いや、潔さじゃないんだろうな!

グループによっては、それぞれメンバーのソロが多い少ないで一喜一憂するファンも居り、メンバーそれぞれにファンが付いている手前、なかなか2人しかソロが無い、と言うのは中堅以降のグループでは珍しいもんなんです。

これはV6が完璧を目指すプロフェッショナルであるからと思います。

また、その様子を見てきたファンだからこそ受け入れ評価できたのでしょう。

グループと共にファンも育っているという事でしょう。

 

でもね、何と言ってもね!!三宅健なんです! 完成度を上げてるんです!!

V6の歌唱において、彼の歌声が最高の差し色なんです。 

わたしが三宅くんを奇跡だという理由は以下、

 

三宅くんの声はとても特徴的です、お話している声もそうですし、歌唱もです。

普通、あの声の人は歌手になりません、

 でも三宅くんは歌を歌ってCDを出し続けています、

なぜ? アイドルだから! 

 唯一無二の個性的な声ですごく目立つ、でも、 音 痴 じ ゃ な い ! ! 

これがとても重要、素晴らしい点ですね。

ギターをただジャーンって鳴らすより、エフェクターでジャワァ~ン!ってした方がかっこいい! 
三宅くんの声はユニゾンしたら、それと同じ様な、幅っていうか、味をくれます。

ソロでもなにも問題ないし、メロ部分でも変に違和感で目立ったりすることもない。 
そして、あの、なんていうの間の手じゃないけど、Yeah!とかそういうの、入れたらキレイな差し色になるし、ココってところではすごく目を引くソロパートもできるし、 
すごくいいんです…!!

 

それもこれも、彼が個性的な声であること、彼がアイドルで20年も活動し、歌い続けてスキルアップしてこれたこと、彼を生かす術を持つavexという大手レーベルの力があったこと…この条件が重なった奇跡から生まれた唯一無二の存在、

歌声が唯一無二なのではないのです、三宅健の存在ごと唯一無二なのです。

そして、その三宅健のいるV6もまた唯一無二の存在となります、V6にしかない歌声、それは最大の魅力でしょう。

 

特にここ数年の曲は三宅くんの使い方がすごく効率的で、 いや、6人の使い方が本当に的確です。 
プロフェッショナルな坂本さん、表情豊かなイノッチ、奇跡の三宅くん、 
剛くんのキャラメルボイス、安定の岡田くん、揺るぐこと無く長野くんな長野くん… 
もー間違いない所に配置されてるんです!
もう、みんなのいい所ちゃんとわかってるの!そりゃもう20年ですからね!! 

 

V6に限らず、各グループ上手い歌声も、あんまりな歌声も、一見 歌唱に向かない声質もあるなか、それを上手く、おもしろく配置して曲の完成度を上げる努力がなされています。

バンドやシンガソングライターには無い『歌振り』はアイドルグループの大きな魅力、お楽しみポイントです。

あるものをどう使ったらより良くなるのか?

ボーカル一人が当たり前だったわたしはこれがかなりおもしろいくて、いや、もっとこうなんじゃないかな、とか、こんな歌が似合うんじゃないかな、なんて考えて遊んでいます。

そして、多くの10年を越す活動のあるグループは歌振りの精度が高いです、上がっています。

このパートをこの人選…なるほど沁みる…!!!そう思えるものがきっとあるとおもいます。

 

V6のようにすっかり完成されたものを楽しむもよし、デビューから順に聴いて成長や歌振りの変化の過程を見て楽しむのもよし、これからもかわって行きそうなグループを見守りながら楽しむの…は結構やきもきしますが… 

 

いつもの曲を聴いていたら出逢わない、アイドルでしかあり得ない声色を楽しんでみるのはいかがでしょうか?